ヒアリの特徴や対策は? ノミバエの効果は疑問?
各地の港に外来種の「ヒアリ」が上陸したニュースが先日から話題になっています。
刺された場合激しい痛みやショックをうける可能性があると言われています。
多くの方が気になる情報なので、いろいろな情報が出回るかと思います。
そのため、ヒアリやアカカミアリの見分け方などの詳しい情報や刺されたときの対処法は専門のサイトで確認することを強くお勧めします。
NHKのニュースで、専門家の方がヒアリについての情報をまとめたサイトのことが紹介されていたので、当サイトでも紹介させていただきます。
ヒアリの見分け方や刺された場合のことについて、まとめられています。
ここからはヒアリに関する個人的な感想を述べていきます。
ヒアリか他のアリかの素人判断は難しい
そもそもアリはとても小さいです。
地面にしゃがんでいたり、手に登ってきたアリを見ならばともかく、日常生活の中では注意していない限り気づくことは難しいでしょう。
そして、なによりヒアリを見分ける判断が難しいのは、茶色いアリが在来種に存在しているからです。
そのような茶色いアリは今まで何度も見たことがあります。
ヒアリの見分け方。アリのサイズがバラバラ!
ただ、先ほど紹介したヒアリに関するFAQ - JIUSSIによりますと、ヒアリの働きアリは大きさがバラバラという特徴があるとのことです。
そのページではわかりやすい画像付きで紹介されています。
アリといったら同じ種類は同じ大きさを想像しますが、ヒアリはそうではないということです
なので、ヒアリかどうかを判断するには何匹か比較して見てみることが重要になるかと思います。
ノミバエの効果は期待できない?
ノミバエがヒアリの巣を探して、ヒアリの体内に産卵。ふ化したノミバエの幼虫がヒアリを蝕んでいくという情報もあります。
ただ、 それによってヒアリを根絶させることは難しいと思います。
ノミバエがヒアリの女王アリを狙って産卵するのであれば効果は絶大でしょう。
ヒアリの繁殖を止めることになりますからね。
けれども、大量に発生している働きアリをノミバエのみで対抗することは現実的に困難でしょう。
ヒアリの数が多すぎます。
例えてみるならモンシロチョウの幼虫。
小学校の理科の勉強で習うことで有名なモンシロチョウの幼虫、通称「アオムシ」はご存知でしょうか。
モンシロチョウは、卵からふ化するとまず緑色をしたイモムシになって、キャベツのような葉っぱを食べて成長します。
その後さなぎに変化していき、最終的に蝶の姿になり飛び立ちます。
しかしアオムシを飼育していても、すべて無事にさなぎに変化できなかったという記憶があるかと思います。
アオムシの体から多数の小さな黄色い卵のようなものが出てきて、さなぎに変化せずに死んでしまうという現象のことです。
これはアオムシが寄生蜂と呼ばれる蜂に寄生されてしまったからです。
寄生蜂は、モンシロチョウのアオムシの体に卵を産み付けて、寄生蜂の幼虫はアオムシの体内で成長していきます。
これらは、ヒアリの天敵と呼ばれている「ノミバエ」とよく似ていませんか?
ヒアリの体に産卵するハエと同じような状態で、寄生されるとどうしようもなくなります。
けれども、現在モンシロチョウは絶滅していません。
一度寄生されるとアオムシにとって致命的ですが、アオムシの数が多いのでモンシロチョウが絶滅に追い込まれるほどではないからです。
モンシロチョウの場合は初夏と秋の二回に産卵ですが、ヒアリの場合は毎日女王アリが大量に産卵していくとのことなので、なおさら寄生される影響は少ないと言えるでしょう。
たしかに天敵としてヒアリの一匹一匹を仕留めるとしても、ヒアリ全体を絶滅や駆除に追い込むことは出来ないだろうと思います。
あと、ノミバエが病原菌を媒介する可能性といった衛生面でも心配なところです。
ヒアリの件については、専門家の方々が主導となって対策がされていくと思われます。
ヒアリの正しい知識を付けていきたいです。
兵庫県尼崎市および神戸市で見つかったヒアリについて(解説) - 兵庫県立 人と自然の博物館(ひとはく)